サニブラウン100m9秒台連発で 五輪リレー走者選考は大混戦
今大会はリレーも合わせて3冠達成の可能性もあるサニブラウン。100メートルは桐生祥秀(23=9秒98)に次ぐ、日本歴代2位(9秒99)のスプリント能力を有する。日本リレーチームにとっては不可欠な戦力だ。
世界選手権(9月=ドーハ)の前哨戦と位置付けた5月のIAAF世界リレー選手権の男子400メートルリレーでは、バトンの受け渡しに失敗。アンカーの桐生が「お手玉」してまさかの失格となり、予選落ちの屈辱を味わったばかり。同種目は、20年東京五輪の陸上競技で唯一、日本が金メダルを狙える種目だ。新国立競技場のスタンドを歓喜の渦に巻き込むには、サニブラウンの存在抜きでは不可能と言っても過言ではない。
とはいえ、サニブラウンの9秒台連発は、リレーメンバーを選考する日本陸連強化委員会の頭痛の種になりそうだ。
サニブラウンがメンバー入りすれば、当たり前だが誰かが落ちる。昨年のアジア大会の金メダルメンバー(山県亮太、多田修平、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥)たちはもちろんのこと、5月の世界リレーでバトンパスをミスした小池祐貴も五輪で汚名返上を狙っている。