10秒01で桐生2位も…小さくて大きい王者ガトリンとの10cm
進歩には違いない。
19日、セイコー陸上の男子100メートルで桐生祥秀(23)が10秒01で2位に。勝ったリオ五輪100メートル銀メダリストのガトリン(37=米国)とは100分の1秒、距離にして10センチ差だった。
「競り合っても自分の走りができた」とはレース後の本人。冬場に豊富な練習を積んだことで、競り合いの中でも自信をもってレースに臨めるようになったという。
先日、サニブラウンが自身に続く日本人2人目の9秒台を出したことも刺激になっているのだろう。この日は中盤からの加速を武器に、世界王者とほぼ互角の勝負を展開した。それでも本人は、五輪メダリストとの100分の1秒差を「0・01ですけど死闘を制してきた選手と、世界の決勝に立てていない選手との差」と認識している。
ガトリンが「前半はスタートのいい多田、後半はフィニッシュのいい桐生に負けないように走った。シーズン序盤にしては良いレースだった」と振り返ったように、王者はまだ調整途上なのだ。
なお、男子400メートルリレーは38秒00の今季世界最高タイムで優勝。1週間前の世界リレー選手権のバトンミスで失格したときと同じメンバーで臨み雪辱した。