NBAドラ1八村 故郷富山の恩師が語る少年時代と“世界”発言
■ボルトに憧れ「オレは世界に行く」
当時から自信家だった。
「陸上は伸び悩みましたが、根拠のない自信があって『オレは世界に行く』ってよく言ってました。当時は100メートルの(世界王者)ボルト選手に憧れていたようです。20歳の成人式の日に取り出すためのタイムカプセルに目標を書く時、『20歳の時は富山にはいないから書かない』って言い張ったこともありました」と言う葛島先生は、体育の授業でバスケットボールに夢中になる八村の様子を見てこう感じたという。
「楽しそうだったんです。性格的にゲーム性があって、すぐに結果が出るものが向いている。100メートルのようにコンマ何秒を縮めるために、血のにじむような努力をするのは性に合わない。バスケは何得点とかすぐに結果に出るでしょう。何より余裕を持ってプレーができていた。友達にパスを回してゴールのお膳立てをしたりという配慮ができた。能力は高いのに、野球や陸上ではそれができなかった。それで友達とぶつかったんですが、バスケなら大丈夫だと思ったので、卒業時に『塁君はバスケが向いています』とお母さんに伝えました」