10万円で誰でも代理人に 相次ぐ流出の裏にFIFAの規約改正
そして2010年代に入ると香川真司(サラゴサ)がマンU、本田圭佑がACミラン、長友佑都(ガラタサライ)がインテルと、ビッグクラブに引き抜かれる者が続出。こうした流れの中で「日本人がどの国で、どのくらい活躍できるか、という基準が明確になった」と言えるだろう。
「スペインを例に取ると、近年はエイバルの乾貴士、セビリアの清武弘嗣(C大阪)、ヘタフェの柴崎岳(ラコルーニャ)が参戦し、ボールを止める、蹴るといった技術は全く問題ないと判断された。安部裕葵もバルセロナから技術・戦術理解力を高く評価されてオファーを受けたと思います。一方で言葉や文化への適応で苦しむ日本人も少なくないが、久保は懸念要素が皆無だった。バルサ復帰が基本路線だった彼が、億単位の移籍金でレアルに買われたのは、その優位性が大きかったのではないでしょうか」(スペインに詳しい代理人関係者)
日本人の評価が総じて上がったことも、若い世代の追い風になっている。今夏もU―20W杯に参戦した19歳の菅原由勢(AZ)と中村敬斗(トゥエンテ)がレンタルでオランダへ渡り、2人揃って開幕戦でゴールを決めてみせた。このままいけば1年間で価値が急騰し、より格上のクラブに引き抜かれる可能性も少なくない。