ドラフト一番人気 星稜・奥川を狙う阪神の“嫌われ方”

公開日: 更新日:

 国体終了後にプロ表明をした奥川恭伸(星稜)。U18W杯・カナダ戦では右肩の状態が万全ではない中で、7回1失点。18三振を奪う快投でメジャースカウトもうならせた。夏の甲子園では智弁和歌山戦で延長14回を一人で投げ、3安打1失点、23奪三振でプロのスカウトの度肝を抜いた。最速154キロの直球はもちろん、キレのあるスライダー、フォーク、カーブを交える投球術、大舞台での勝負強さは折り紙付きだ。プロ12球団は、同じ高校生の佐々木朗希(大船渡)よりも「完成度が高い」と評価。巨人中日ロッテに加え、阪神も1位指名の有力候補に挙げるなど、今秋ドラフトでは1番人気になる可能性もある。

 そんな中、奥川の周辺は阪神の動向にヤキモキしているという。

「阪神は、本気で高校生投手を指名するつもりなんですか?」

 さる地元関係者が訝しげにこう言えば、「甲子園のファンのヤジは強烈だし、阪神の藤浪の扱い方を見ていると、そりゃ不安にもなりますよ」と、奥川を知るアマ球界関係者がこう続ける。

「制球難に陥った藤浪は今季、一軍登板1試合のみに終わり、復活することができなかった。球団も首脳陣も、藤浪に調整を任せっきりで、技術やメンタルのサポートすらできない。重症です。藤浪は高校時代にほぼ完成されており、阪神でなくても入団から3年連続で2ケタ勝利を挙げてますよ。奥川は、高校時代の田中将大(現ヤンキース)と比較されることがあるが、現時点でマー君ほどの体力はない。奥川には一定の育成期間が必要。高卒の先発が伸び悩み、育成能力がない阪神に奥川を預けるのは、リスクが大きいと言わざるを得ません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?