徳勝龍は近大、正代は東農大 大卒力士の活躍が目立つ背景

公開日: 更新日:

「現在は相撲部屋と同じくらいか、むしろ我々の稽古の方が厳しいんじゃないかな。大相撲の稽古はだいぶ甘くなりましたから。理由?2007年に時津風部屋で新弟子が亡くなった事件ですよ。リンチまがいのかわいがりが原因とあって、親方衆は委縮。必要な厳しい稽古ですら、『もし、やりすぎたら……』と敬遠するようになった。これはあまり胸を張れることではないけど、大学相撲はまだ昔の運動部の気質が残っているので、実はしごきもあるんです」

 さらにこの指導者は続ける。

「そもそも大相撲は、力士全員が全員、出世を目指しているとは限らない。あまりに素行が悪いものだから、『相撲部屋で揉まれてこい』と親にぶち込まれる者もいる。衣食住が保障されているので、だらだら現役を続けている力士もいます。逆に大学相撲は『相撲が好きでたまらない』『将来はプロに入りたい』など、やる気のある者ばかり。意識が違うので、稽古の質も違います」

 とはいえ、大卒力士はどんなに若くても入門の時点ですでに22歳。昇進でもたつけば、あっと言う間に三十路を迎え、肉体も下り坂になる。

 それでも叩き上げとの差がなくなりつつある昨今、輪島に続く大卒横綱が出てきてもおかしくない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由