ソフトB城島氏「ルンルン気分じゃ職業野球はできません」
「もちろん! そっちです、そっちですよ僕は。首脳陣が直接言いにくいことや、球団が思っていることを僕が選手に伝える。選手は野球をやっている間は不安なんです。どうしても悪いことばかり、ダメなことばかり考えてしまう。でも、この世界にいるということは素材が素晴らしく、長所もたくさんあるということ。おべんちゃらではない、球団の掛け値なしの評価を選手に伝える。選手って、褒められるとうれしいものなんです。これは必要なことだと思っています。悪い部分? それはコーチが言いますから、僕は何も話しません」
■隠すのがうまくなるだけ
――才能があっても、実力を発揮できない選手を多く見てきたと。
「それはどうですかねえ? (つぶやくように)難しい、難しい……。自分がレギュラーを取って、ずっとやってきた中で不安がなかったかといえば、そんなことはない。毎年不安だし、毎試合不安だし、毎打席不安でしたよ。その不安を一個一個、消していくわけじゃないですか。『キャッチャーで不安なことはありませんでしたか?』と聞かれたら、毎試合不安だったよ、と。ただ、ベテランになると不安を隠すのがうまくなるだけ。そうしたことも、選手には伝えています」