3.1協会の決断は?大相撲3月場所中止なら14億円超の大打撃

公開日: 更新日:

盛り上がりに水

 そうした楽しみも、本場所中止なら5月場所に先送り。せっかくの盛り上がりに水を差すことになりかねない。無観客開催の可能性もあるものの、誰の声援も聞こえない中での相撲だ。正代も「気持ちが入らないかもしれない」と、真情を吐露している。

 無観客、あるいは中止なら、収益の面でも痛手だ。協会の収入の大部分を占めるのが事業収益。主に本場所と地方巡業の2本柱で、前者の利益が大きいのはいわずもがなだ。

■前売り券は完売

 仮に3月場所が中止になれば、すでに前売り券が完売しているチケット代や、1場所5億円ともいわれるNHKの放映権料はすべてパーになる。

 大阪開催の3月場所は人気があり、昨年も15日間、満員札止めだった。今回も同様と仮定した上で計算すると、1日あたりのチケットの売上総額はおよそ6000万円。15日間なので計9億円にも上る。それがすべて払い戻しとなれば、泣くに泣けないだろう。

 無観客でも中継があれば9億円、中止なら14億円の大赤字。通常開催が不可能なら、館内の弁当やお土産など、物販の売り上げもゼロである。オープン戦全試合の無観客を決めたプロ野球のように、多くのスポーツ興行、イベントが中止や一般不参加などに舵を切っている。

 3月1日の臨時理事会まで残り1週間もない。通常開催なら批判は避けられず、そうでなくとも赤字は必至。ライブイベントなど、当日になって急に中止になったものもある。難題を突き付けられた相撲協会の決断はいかに。

【写真ギャラリー】「ダイヤモンド・プリンセス」号から下船はじまる

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇