著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神は山本昌氏が…元スター選手による臨時コーチの問題点

公開日: 更新日:

 先日、元中日の山本昌氏が某テレビ番組の収録のために甲子園球場を訪問した。山本昌氏といえば、昨秋と今春の阪神キャンプで臨時投手コーチを務め、とりわけ藤浪晋太郎を熱心に指導する様子がニュースで伝えられていた。本人いわく臨時投手コーチの期間が終了してからも、各種動画で阪神投手陣の状態をチェックしているという。

 この臨時コーチというのは、これまでも多くの球団がしばしば導入してきた策であり、それ自体はとりたてて珍しいことではない。阪神も過去に大物OBの江夏豊氏や元広島の大野豊氏を臨時コーチとして招いたことがあったし、DeNAも今春のキャンプに元メジャーリーガーのオマー・ビスケル氏を招聘した。その人物がマスコミ受けする大物であればあるほどニュースなどをにぎわせて話題になるわけだから臨時コーチにはどこかキャンプに花を添えるイベント的な側面もある。

 しかし、コーチングの効果という意味では評価が難しい。たとえば山本昌氏のケースで考えてみると、もしも今季の藤浪が見事な復活を果たしたとしたら、マスコミは山本昌効果に注目するだろうし、山本昌ご本人も大きな達成感と成功体験を得ることだろう。実際は福原忍と金村暁の両氏が通年で阪神の一軍投手コーチを務めており、山本昌氏は期間限定の臨時措置にすぎなかったはずなのだが、それでもネームバリューが優先されて同氏のもとに取材が殺到することが予想される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…