世界最速男ボルト 延期の21年東京五輪で現役復帰の可能性
あの世界最速男が再び、スタートラインに立ちそうだ。陸上男子100メートル(9秒58)、200メートル(19秒19)の世界記録を持つウサイン・ボルト(33=ジャマイカ)が、来年7月に延期された東京五輪で現役復帰する可能性があるからだ。
ボルトは2017年の世界選手権を最後に陸上から離れ、翌18年に豪州サッカーAリーグのセントラルコーストに練習生として入団。ピッチデビューを目指して練習を積んできたが、正式契約には至らなかった。その後は実業家に転身し、現在は米国を拠点に、電動キックボードのシェアリングサービスの事業を手掛けている。
今でも短距離のレースは欠かさずチェックしているそうで、今年1月、米国でスポンサー企業のイベントに出席した際には「若い選手の走りを見ていると、体がうずうずしてくるんだ。これはアスリートの本能だね」と、復帰をほのめかしたこともあった。
母国ジャマイカではボルト引退後、若手スプリンターが伸び悩んでいる。昨季の国内記録は30歳のヨハン・ブレークがマークした9秒96が最高だった。自身の持つワールドレコードを塗り替える選手が出てこないこともあり、現役復帰のモチベーションになっているという。