マラソン&駅伝が消滅危機…陸連“コロナ指針”が難題過ぎる
現在、コロナの完全終息時期はまったく見えない。そもそも、ワクチンがあるインフルエンザでも、2017―18年シーズンの患者推計値は1450万人を超えている。新型コロナウイルス感染の完全終息を求めるのは現実的ではない。
■大学、実業団の方針転換も
「新型コロナウイルスのワクチンが開発されても、インフルエンザと同じと考えれば、駅伝やマラソン大会の開催は厳しいと言わざるを得ない。駅伝に力を入れてきた大学や実業団の方針が変わるかもしれない。実業団指導者の多くは『駅伝がすべて』という。それは会社が求めているからです。駅伝を強化する意味がなくなれば、中・長距離選手を取らなくなる。大学、高校の陸上部員は就職の門戸が狭くなる。トラックの5000メートルや1万メートルで実績を残しても、国内では人気がないし、テレビ中継もほとんどない。『会社が評価してくれるのは、やっぱり駅伝とマラソンです』というOBもいる。公道を使用するから厳しいのでしょうが、陸連がロードレース再開ガイダンスを見直さない限り、人気の2大ロードレースが消えることまで、我々は頭に入れておかなければなりません」(前出の関係者)
コロナ禍は世界の常識を大きく変えた。「マラソン、駅伝の消滅」を、誰が笑い飛ばせるだろうか。