狙い目はメジャー志望の日本人より日本でプレーする外国人
「千賀も有原も石川も防御率4点台。米国のコロナ禍や球団の財政難でモチベーションが上がらないなんて声もありますけど、とんでもない。メジャー挑戦の意志が固ければカネなんか二の次、米国行きがかかった今年はしゃにむにやって結果を残しますよ。思うに春先、球団施設を使えず練習を自粛せざるを得ない期間に、十分な調整ができなかったことが原因じゃないかと。環境による個人差があるにせよ、メジャーでプレーするには不慣れな場所、状況でも思うようなパフォーマンスを発揮するだけの知恵と適応力が求められる。それができない選手はアメリカで苦労すると思いますね」
■スアレスは面白い
彼自身の中で日本人選手に対する評価は軒並みガタ落ちのようだが、注目しているのは日本球界でプレーしている外国人選手だという。
「元巨人のマイコラスや元広島のルイスのように、日本で細かい制球を身に付けてメジャーで成功するケースは珍しくありませんからね。最近はむしろ、外国人選手に注目しています。中でも面白いと思うのは阪神のスアレス。去年までソフトバンクでプレー、17年にはトミー・ジョン手術を受けていますが、まだ29歳ですし、160キロ近い速球を投げて球威は十分。阪神ではセットアッパーを務めていましたが、いまは不調の藤川に代わって抑えを任されています」と、前出の日本在住のスカウトは話している。
(メジャーリーグ覆面スカウト)