ドラフト目玉 中京大中京・高橋宏斗お受験にプロやきもき

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「昨秋の神宮大会よりも格段に良くなっている。大会ナンバーワン投手ですね」

 テレビ解説をしていた元横浜高校監督の渡辺元智氏も絶賛である。

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 12日の甲子園交流試合。今秋ドラフト1位候補の最速154キロ右腕、中京大中京(愛知)の高橋宏斗が智弁学園(奈良)戦に先発。最速153キロをマークするなど、強打のチーム相手に延長10回を149球の完投勝利。昨年の新チーム結成以降、昨秋の明治神宮大会優勝を含めて公式戦を28戦全勝で最後の夏を終えた。

■エンジンとスタミナは奥川以上

 愛知の独自大会決勝から中1日での登板となった高橋は試合後、「本調子ではなかった」と話したように、被安打5ながら6四死球を与えて3失点。パ球団のスカウトは、「まだまだ下半身をうまく使えていないこともあって、腕を振った後に体が一塁方向へ倒れ、体や腕が横ぶりになるクセがある。この日も球が高めに浮きがちだった。制球に課題はありますが、間違いなく昨年より成長している」と、こう評価した。

「神宮大会時よりも速球の平均球速が上がり、この日は約148キロ。150キロ超えが35球もあった。終盤はギアを一段上げ、八、九、十回と3アウト目を取ったすべての打者に対して、外角いっぱいに150キロ超の速球を投げて三振を奪ったように、スタミナ、エンジンの大きさは昨年の奥川(星稜→ヤクルト1位)以上といっても過言ではない。エースとして任された試合を投げ切るメンタルの強さも再確認できました」

 高橋はコロナの自粛期間中、球速アップを目標に掲げ、瞬発力を高めるトレーニングを積んだという。

「ただガムシャラに投げるのではなく、『考える力』も兼ね備えている。練習では自分自身で何が課題なのか、解決するためには何をすべきかを考えて取り組んでいる。試合でも、相手打者がどの球種を狙っているかを観察し、直球狙いとみれば変化球でタイミングを外すなど、考えながら投げていることがうかがえる。プロ入り後もさらに成長する余地が十分にある。投手では大学生の早川隆久(早大)、中森俊介(明石商)、さらに潜在能力が高い山下舜平大(福岡大大濠)とともに、ドラフト1位12人に入るのは間違いありません」(前出のパ球団スカウト)

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