CS消滅で三木監督の去就白紙 楽天監督「平均任期2年」の害
■落ち着いて野球ができなくなる
「親会社は球団を他のグループ企業と同様、一つの営利会社としてしか見ていないのではないか。オーナーが首脳陣に対して打順を指示するなど、現場介入の話も取りざたされる。監督の存在を軽く扱い、敬意がないと思われても仕方がない」とは、名球会会員で評論家の山崎裕之氏。
「プロ野球の監督は12人しかいない。かつてのノムさん、(星野)仙ちゃんのように実績のある人物は邪険には扱えなかったとしても、1年でクビになる監督が多すぎる上に、楽天は12球団で監督の年俸が安いとも聞いている。私もロッテの現役時代に14年間で7人の監督が就任したが、コロコロ代わる監督はフロントの顔色をうかがいがちになるし、すぐにクビにされるとなると、楽天の監督をやりたいと思う人がいなくなっても不思議ではない。
選手の立場としても、監督が代われば目指す野球や指導法が変わるため、戸惑ったり、不安を抱いたりして、落ち着いて野球ができなくなる原因になる。監督の首をスゲ替えるだけでは、常勝チームはつくれない。90年代に低迷した阪神や今のオリックスしかりです。フロントも選手を育てながら勝つことを目標にしている以上、3~4年のスパンで監督に託し、腰を据えたチームづくりをするべきです」
楽天が常勝チームをつくるためには、まずはフロントの考え方を改める必要がありそうだ。