阪神佐藤の快音が巨人岡本を「三冠王」に押し上げる皮肉
巨人の4番・岡本和真(24)が調子を上げてきた。オープン戦が始まった当初の打率は1割台だったが、13日のオリックス戦で待望の1号を放つと、翌14日から3試合は11打数5安打で打率・455。昨季の本塁打、打点のリーグ2冠王が、開幕前に状態を上げてきた。
現在6本塁打で12球団トップを走る2学年下の阪神の黄金ルーキー佐藤輝(近大)に興味津々のようだ。14日の阪神戦で三塁のポジションから佐藤輝の逆方向への本塁打を見ると苦笑いを浮かべ、「えげつない。(打球が)正面に来たら死んでまう」と漏らしたほどだ。
巨人、広島の元コーチで岡本の育成に尽力した内田順三氏は「佐藤はまだ新人。いくらオープン戦で打ちまくっているからといって、ライバル視するというよりは、興味でしょうね」とこう続ける。
「ただ、岡本は人は人、自分は自分というマイペースな男だけに、他人を意識する発言をすること自体、これまではあまりなかったのではないか。今年は昨年より打撃フォームがバタバタしなくなりました。ゆったりテークバックを取り、軽くコンタクトした打球が本塁打になっている。昨年まではまだ見られた、体をねじったり、反動を使ったりというムダな動きが削ぎ落とされてきた。昨年は2冠とはいえ、打率は・2割7分台(・275でリーグ15位)に終わった。三冠王を取るためには、打率を大幅に上げることが課題になります」