国内3大マラソンの2つが消滅…元陸連幹部の「嘆きと提言」
3大大会のうち、2つが消える。
1947年に「マラソンの父」と言われた金栗四三の功績をたたえる「金栗賞朝日マラソン」としてスタートした福岡国際マラソン選手権大会が、第75回の今年を最後に幕を下ろす。26日、主催の朝日新聞や日本陸連などの発表に陸上界には衝撃が走った。
■41%が10%割れ
福岡国際は66年から国際陸連(現世界陸連)が、世界で唯一「選手権」を名乗ることを認めた大会で、過去には世界のトップランナーが多数参加。世界記録も2度(67、81年)生まれている。ソウル五輪選考会となった87年大会は中山竹通が独走優勝。平均視聴率は41%(ビデオリサーチ調べ=関東地区)もあった。
「時代が違うとはいえ、昨年の視聴率は9.8%(同調べ)。スポンサー離れなどに悩む主催の朝日新聞は3年前から撤退を考えていたようです。昨年で特別協賛のマイナビなどの契約は満了したと聞いた。エリートランナーだけの大会なので広告代理店は大手のスポンサーも探せない。主催者は市民参加で実施されている福岡マラソンとの統合も考えたが、きついアップダウンがあったりと、もろもろの事情で実現せず、今年限りとなった」(関係者)