スカッとしないけど勝つ阪神への期待 先発陣が計算以上
阪神の選手会長にしてトップバッターの近本光司、主将にして4番打者の大山悠輔。このドライチコンビは今季の阪神打線の中心になるはずだったが、いざ開幕してみると2人ともまさかの低空飛行を続けている。
近本は最近やや調子が上向いてきた感じもするが、それでも打率は依然として1割台。大山もヒットはちょこちょこ出ているものの、肝心の本塁打がいまだ0である。
また、打線のもうひとつの目玉だった怪物ルーキー・佐藤輝明も、いざ開幕してみると、さすがにオープン戦とはちがってプロの壁に阻まれている。彼の場合、バットに当たれば飛距離はえげつないわけで、だから現在までに放った3本のホームランはどれも衝撃的だったのだが、一方で打率は1割台と低迷。とはいえ、これは大砲タイプのルーキーあるあるみたいなものなので、些細なことは気にせず、今後も打席に立ち続けてもらいたい。佐藤はロマン枠だ。
要するに、キャンプからオープン戦にかけて大きな注目を集めていた新生・阪神打線の、その破壊力自体が開幕後はパワーダウンしており、つくづくプロ野球の世界は難しいと思わされる。特に大山の状態は心配だ。ホームランが出ないと、彼の魅力は半減以上だ。