<前>無理のしわ寄せで勤務シフトや安全点検が狂いっぱなし
輸送手段軽視は日本の伝統。太平洋戦争でも日本軍は、アメリカや中国に輸送ルートを叩かれ、戦う前に多くの兵士が息絶えた。では今度のオリンピックは? どうやら伝統復活の嫌な予感がする。
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断固開催すると言うばかりの東京五輪・パラリンピック組織委員会だが、観客数の決定が6月まで先送りとなったことで鉄道会社は大慌てだ。
鉄道は365日24時間営業の仕事。現場は不規則勤務だから、いつも1カ月以上前に勤務シフトを決めている。特別輸送体制になるオリンピックでは、もっと早くから決めておかないと間に合わない。
東京五輪では米国のゴールデンタイムに合わせるため、人気競技の決勝や表彰が午後11時を回るケースが多い。首都圏の鉄道は表彰式まで会場にいた観客を首都圏全域に必ず帰宅させるため、どこの会社も午前2時程度までの終電延長を組織委員会から要請されている。さらにテロ対策も要請されており、もちろん早朝から通常の通勤輸送もあるから、期間中は事実上終夜運転の連続になる。