林大地「何が何でも決めるって気持ちは常に持っている」
「闘争心を前面に押し出す、そのスタイルが大好き」とA代表のチームメート山根視来(川崎)に言わしめる彼だが、ここまでの歩みはスター街道とは無縁だった。
その最たるものが、前述したガンバ大阪ジュニアユース時代だ。
1学年上に井手口陽介(G大阪)や鎌田、同期に初瀬亮(神戸)、1学年下に堂安、食野亮太郎(リオ・アヴェ)といったエリートひしめく環境で挫折を味わった。
「性格は明るくて頑張るタイプでしたけど、少し技術が足りなかった。やや荒削りの一面があった」と当時の育成関係者が証言する通り、ユースには昇格できなかった。その後、履正社高校を経て大阪体育大で努力を重ね、2019年ユニバーシアード(ナポリ)優勝メンバーの仲間入りを果たした。上田、三笘薫、旗手怜央(ともに川崎)はその同僚。当時から森保監督に引っ張られていた彼らとは差があったが、2年がかりで東京五輪に手が届きそうなところまで来た。
「自分が五輪代表に近付くには、やはり得点しかない。律もこの前のガーナ戦(5日=福岡)でゴールを決めているし、FWが評価されるのは得点。『何が何でも決めてやるんだ』って気持ちは常に持ってます。勝ってる時、負けている時は関係ない。生き残ろうと思うならそういう気持ちは絶対に必要。ビーストと呼ばれるのも嬉しいです」