大谷翔平9勝目ならず…湿り気打線こそのプレッシャー、オリオールズ19連敗脱出をアシスト
負ければ1988年に喫した21連敗の球団記録に王手がかかるだけに、オ軍打線は大谷をはじめとするエ軍投手陣を死に物狂いで攻略にかかった。
「連敗中の相手に投げるのは嫌なものですよ」と、元横浜(現DeNA)投手コーチで大リーグ中継の解説を務める評論家の堀井恒雄氏がこう続ける。
「打線が湿っているチームでも、プロの打者がバットを持って打席に立っている以上、いつ当たりが戻っても不思議ではない。投手としては『そろそろ打線が息を吹き返すのではないか』と意識しながらのマウンドになるものです。私がコーチ時代にこのようなケースでは『用心しろ』とは言わず、『普通に投げれば抑えられるよ』と、極力、平常心を保つようアドバイスしました。大谷は勝てば2ケタ勝利に王手がかかるし、勝って当然の相手だけに、嫌でもオリオールズ打線を意識せざるを得なかったのではないか」
マウンドでは相手打線よりも自分との戦いを強いられたようだ。