2030年冬季五輪招致に動く札幌市に聞いた「市民感情はついてくると思いますか?」
――招致に向けこれから市民にアンケートを取るそうですが、市民感情はついてくると思いますか。
「まずアンケートを実施するには開催案を提示しなくてはいけない。市民の皆さまは経費がかかり過ぎることを望んでいません」
――たしかに、今大会は予算が湯水のごとく膨れ上がりました。
「東京五輪は競技のために新たな建造物をいくつも造った。一方で、我々は既存の施設のみを活用する方針です。それに、1972年札幌五輪のために造られたものは改修の時期が来ている。どのみち費用がかかるところに、五輪を重ねる形になるので、そういったことを理解していただくようアピールしたいです」
――札幌市民の心を引き寄せようという段階で、五輪のネガティブな面が次々とあらわになったことをどのような心境で見ていましたか。
「大きなイベントが予定通りにできるというケースは少ないのかなと思います。が、あくまで不測の事態は起きないように進めていきたい。(東京五輪で)負のイメージを持ってしまった市民がいないとは言えません。ただ、『開催して良かったと捉える人が6割』という報道も目にしました。我々は五輪が何をもたらすのか、どのように生活につながるのかをしっかり伝えて、理解につなげたいと思います」
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現在、札幌市は開催案の一部を練り直しており、発表時期の見通しは立っていないという。