照ノ富士が史上9人目の新横綱V!「対応力」を支えた伊勢ケ浜部屋の稽古環境
先場所まで猛威を振るっていた下方から左上手を取る立ち合いは、今場所後半はほとんど見られず。それでも2敗に抑えたのが照ノ富士の照ノ富士たるゆえんだ。
前出の親方は「来場所はそうした弱点をきちんとカバーしてくるはず」と、こう続ける。
■バラエティー豊かな力士と稽古
「照ノ富士は対応力に優れた力士。そんな本人を後押ししているのが伊勢ケ浜部屋の環境です。横綱以外にも関取が4人おり、地味だが怪力の宝富士、横綱とはケンカ四つの錦富士、小兵の照強、翠富士らバラエティーに富んでいる。稽古は、いかにさまざまなタイプの力士とやれるかが重要です。同じ相手とばかりでは本場所でまったく違うタイプの力士に足をすくわれかねませんからね。まして現在はコロナ禍で巡業もなく、出稽古も禁止中。どの力士も実戦を想定した稽古不足に悩んでいる。伊勢ケ浜部屋に所属していれば、その心配もありません」
11月場所を残して、すでに年間最多勝(現62勝)も確定している照ノ富士。ケガさえなければ、しばらくこの快進撃は続きそうだ。