<6>苦労の連続…中3の夏に「ユース昇格見送り」を通告された
中2で2度目の手の骨折に見舞われ、身長の急激な伸びでクラムジーにも苦しめられた。
父・幹雄さんも長男の様子を心配していた。
「1年の時は、梅津さんから『陽介と大地を全国大会に連れていきたい』と言われるくらい目をかけてもらいました。でも当時U-15日本代表だった井手口選手とは、やはり差がありました。チームメートの親御さんからも『大地君はうまいね』と言われる半面、『戦えない』というネガティブな声も聞かれた。それでも私自身は、技術やセンスはあるので、フィジカルさえ整えば活躍できると思っていました」
■高体連で選択肢を広げる
中2の時はBチームとAチームを行ったり来たり。絶対的存在ではなかった。そんな息子を見て「仮にユースに上がれたとしても、井手口選手くらいスーパーでなければトップに上がれないかもしれない。高体連に行って選択肢を広げた方がいいのではないか」という考えが浮かび始めた。
「中2から中3に上がる春に『ユースならガンバしか上がれないけど、高体連に行けばいろんな道が見える。いろんなプロへの上がり方があるよ』という話を大地にしました。本人は『そういう考えもあるね』と納得した表情を見せていました」