大一番の豪州戦 中盤の田中、守田、遠藤による「逆三角形」が速攻と遅攻のメリハリを良くした
カタールW杯最終予選4試合目のオーストラリア戦で、選手たちは「気持ちの入ったプレー」を見せてくれた。
序盤1勝2敗と出遅れた森保ジャパンだが、この試合で森保監督は多彩な手を打った。
2枚でやってきたボランチ(守備的MF)の人数を3枚に増やした。
3戦目まではMF遠藤とMF柴崎のペアだったが、オーストラリア戦ではMF田中、MF守田を<逆三角形>の左右の角に配し、主軸MFの遠藤をDFラインの前に置いた。中盤でのボールのつながりがスムーズになったことで速攻、遅攻のメリハリも良くなった。
田中は東京五輪でMF遠藤とダブルボランチを組み、随所に好連係を見せていた。彼の特筆すべき点は中盤でパスを出したり、受けたりしているうちにスルスルと攻め上がり、いつの間にか相手ゴール前に侵入しているところである。
オーストラリア戦でもそうだった。左サイドからMF南野がドリブル突破。右サイドの田中はペナルティーエリア内に入り、ゴール右45度の地点でボールを受けると右足を振り抜き、左サイドネットにグラウンダーのボールを突き刺した。攻撃的センスにあふれ、実に見事なゴールだった。