消息不明だった彭帥さんとIOCバッハ会長がテレビ電話会談 “ぼったくり男爵”なぜ出てきた?
<また、この男が出てきたのか><利害関係が一致したのだろうな>
ネット上では疑惑の声が少なくない。中国の女子プロテニス選手、彭帥さん(35)が共産党幹部の性暴力を告発した後、消息不明になっていた問題。女子テニス協会(WTA)が中国政府などに安否調査を求める中、IOC(国際オリンピック委員会)は21日、トーマス・バッハ会長(67)が彭さんとテレビ電話で連絡を取ったと発表した。
IOCによると、彭さんはバッハ会長と約30分間にわたってテレビ電話でやり取りし、IOCに感謝を述べるとともに、「プライバシーを尊重してほしい」などと語ったという。
映像が本人であれば、ひとまず安心だが、不思議なのはなぜ、バッハ会長が出てきたのかということだろう。彭さんが現在の状況を報告するのであれば、常識的に考えればWTAが先だろう。世界中が懸念を示す中、突然、バッハ会長と話す理由がよく分からない。考えられるのは、北京五輪をめぐって中国とIOCの思惑が一致したということだ。
この問題について、国士舘大学非常勤講師でスポーツライターの津田俊樹氏は日刊ゲンダイの取材に対し、「中国の対応次第では、来年2月の北京五輪は大規模なボイコットに発展する可能性がある」「中国政府がこのまま事件をなかったことにすれば、米国の五輪ボイコットの動きに拍車をかけることになると思う」と話していた。