パリ五輪マラソン選考基準変更…メダル獲得にはペースメーカー不要! 元陸連副会長も苦言
優勝した吉田祐也の時計は5分台には程遠い2時間7分5秒だった。ちなみに、大迫の日本記録もPMは2時間3分台でゴールできるペースで走っていた。
国内レースのPMは最長30キロまで。東京五輪の準備のため、マラソン王国ケニアで練習を積んだ大迫でさえも、五輪本番では「ここからが本当のマラソン」といわれる30キロすぎに先頭集団から離された。
元陸連副会長の帖佐寛章氏が言う。
「PMをつけて30キロまでは力のある外国選手の頭を押さえつけ、そこから『よーい、ドン』ではマラソンではない。そんなレースばかりやっていたら、PMのいない五輪や世界陸上では序盤からの激しい駆け引きについていけないし、自分でペースをつくる積極的なレースもできるはずがない」
他人の力を借りて好記録を出したところで、五輪でメダルは取れないことは東京大会で実証済みだ。