パリ五輪マラソン選考基準変更…メダル獲得にはペースメーカー不要! 元陸連副会長も苦言
次の五輪もメダルは無理だ。日本陸連は25日、2024年パリ五輪男女マラソンの代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場条件を発表した。選考会では複数のレースを走らせるなど、内容は東京五輪の代表選考とほぼ変わらないが、男子は設定記録が1分速くなり、新設されたジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズの男女上位3人には賞金(1位600万円)も出るという。
今年の東京五輪は大迫傑が6位。女子は一山麻緒の8位がベスト。男女とも入賞は果たしたもののメダルには届かなかった。パリ五輪ではメダルを狙えるよう、基準記録を1分上げたり、ニンジン(賞金)をぶら下げるのだろうが、ペースメーカー(PM)を廃止しない限り、マラソンニッポンの復活はない。
■小細工は不安
例えば、昨年の福岡国際だ。
3月の東京マラソンで大迫が出した日本記録(2時間5分29秒)を更新させようと、第1集団のPMには1キロ2分58秒(ゴール設定=2時間5分10秒)のペースを指示。ところがPMが30キロで外れると一挙にペースダウン。