新庄ビッグボスが一番目立つトホホ…トライアウトの「有名無実化」ますます進む
近年の結果を見ても、「合格通知」を受けたのは、2018年3人、19年3人、20年6人とわずか。過去3年の合格率はたったの6%だという。その厳しさは新庄監督自身が身に染みて感じているはずだ。昨オフ、14年ぶりの現役復帰を目指して48歳で受験。結局オファーはなく復帰を断念した。
■参加者は昨年からほぼ半減
参加選手の人数も年々減っている。17年51人、18年48人、19年43人と右肩下がり。昨年は57人いたが、今年は33人と激減。かつては1年に2回行われていたのに、15年からは1回限りになった。
そもそも、需要のある選手は早い段階で下交渉に入る。
今年も不参加選手が相次ぎ、日本ハムを戦力外となった西川遥輝(29)や大田泰示(31)をはじめ、楽天の牧田和久(37)や広島の今村猛(30)らは会場に姿を見せなかったが、すでに「メド」が立っているからこそ、参加しない選手も少なくない。「確認テスト」としてトライアウトを受験させる球団もあるものの、“話がついている”ことがほとんどだ。
18年にヤクルトを戦力外となった成瀬善久はトライアウト後にもオファーがなく、翌年、オリックスのキャンプを経てテスト入団したが、そんなケースはごくまれだ。
トライアウトはいよいよ有名無実化し、選手の「最後の花道」を彩るセレモニーとなりつつある。