中日・立浪監督が京田を“お仕置き”二軍降格 懲罰交代→試合中に名古屋強制送還の背景
我慢も限界だった。中日の立浪和義監督(52)が4日のDeNA戦で、好守に精彩を欠いた京田陽太(28)を二軍に落とした。
京田は四回の守備で、先頭の大和が打った二塁ベース寄りの打球に追いつきながら捕り損ねた。記録は内野安打となったが、失策に等しい拙守に怒った立浪監督は五回の京田の打席で代打を送り、試合中に名古屋へ強制送還させた。二軍降格の京田はそこまで16打席無安打、打率.157。打撃はサッパリだった。
立浪監督は京田について「打つ、打たないは我慢できるが、守備だけでもきちっとしてもらわないと。戦う顔をしていなかったので帰らせました」と、二軍に落とした理由を説明した。
それにしても、京田といえばチームの中心選手だ。ファンの間でも降格には賛否があるのは当然のこと。しかも、近年のプロ野球界で懲罰交代、即二軍降格なんて露骨な「お仕置き」をする監督は皆無に等しい。何が逆鱗に触れたのか。
キャンプの時から高く評価も
中日OBが言う。
「立浪監督はキャンプから打撃も含めて京田を高く評価していた。開幕から打撃不振でも、『いろんなことを思う人はいると思うが、うちのチームで143試合ショートで出られる体力があるのは京田しかいない』と大いに期待した。遊撃は京田を脅かすようなライバルもいないとはいえ、その期待にあぐらをかいていたのではないか。京田は比較的マイペースで、監督の言葉を意気に感じて発奮するような性格ではない。打撃に関しては超がつく不器用な選手でコーチの助言をなかなか自分のモノにできない。かといって、習得するために人一倍、バットを振り込んでいるとも聞かない。打撃技術には天と地程のレベル差はあるが、性格は阪神OBの今岡(真訪)に似ているのです」
さらにOBが続ける。
「要するに悪気はないのだが、『何クソ!見てろよ』と、気持ちを前面に出すタイプではない。そんな性格は立浪監督もわかっているが、打てない選手を我慢して使っているのに、自慢の守備でもチーム最多タイの3失策(5日現在)。雑なプレーをすれば他の選手にも悪影響を及ぼす。自分の置かれている立場を理解してもらうためにも、今回の二軍行きは正解ですよ」
とはいえ、京田は大卒6年目の28歳だ。二軍で汗をかいて性格が変わるだろうか。