札幌五輪はIOC極秘調査でも低支持率…道民が気をもむ老朽施設改修費と分散開催のリスク
札幌市と長野市は20年に「施設の使用について長野市は原則、整備や運営の費用を負担しない」という覚書を交わしているものの、そうなれば費用は札幌市や国が賄うことになる。
■新設会場を「建て替え」と主張
「(IOCの)バッハ会長の推進する、一都市の負担を軽減する『分散開催』は聞こえこそ良いですが、国単位で考えれば経費は増えるだけ。今回であれば札幌と長野に選手村をそれぞれつくらなければならないし、それに伴うセキュリティー費用も余計にかかる。しかも50年前の札幌五輪で建てた施設は老朽化が激しくボロボロ。建て替えや改修工事を考えれば、経費はいくらかかるのか。言葉では『新設会場は造らない』『税金は投入しない』と言っているが、よくもそんないい加減なことが言えるなと思います」(前出の谷口氏)
例えばアイスホッケー会場となる「新月寒体育館」は月寒体育館を建て替えるというが、現在の月寒体育館はカーリング会場となる予定。実質的には新設で、しかも市が負担する整備費450億円のうち214億円という大金が充てられる。
消去法の招致に、未来はなさそうだ。