U23NPB選抜戦に出場 プロのスカウトが見た「大学生ドラ1候補3人」掛け値なしの評価
日体大・矢沢は投手よりも野手の可能性
「投手としては少し評価が落ちています」
さるパ球団のスカウトがこう言うのは、今秋ドラフト1位候補の日体大・矢沢宏太投手兼外野手(4年・藤嶺藤沢)のことだ。
1日のU23NPB選抜対大学・社会人選抜戦。投打二刀流でのプロ入りを目指す矢沢は、投げては七回から登板して1回を2安打1失点。打っては2点適時打を放つ活躍を見せた。冒頭のスカウトが続ける。
「身体能力が抜群で、投手としては最速152キロの直球、キレ味鋭いスライダーは素晴らしい。野手としても、足がバツグンに速くてパンチ力がある。豪快なスイングはオリックスの吉田正尚を髣髴とさせる。しかし、精神的に幼いというか、プレーの丁寧さに欠けるところがある。大学代表合宿で練習試合に登板した際、投球練習時に力任せに投げてボールが全部スッポ抜けていた。ネット裏の我々スカウトにアピールしたかったのでしょう。この日の試合でも、自分の力を見せつけようと力みまくっていた。好みが分かれるところです。個人的には投手よりも野手の方に可能性を感じますが、本人がプロでも二刀流に挑戦するつもりなら、どっちつかずになるのを恐れて撤退する球団もあります」