来季阪神「平田監督&カツノリHC」2トップが急浮上! 裏にノムラの考え、二軍ですでに布石
滔々と語った「野村イズム」
「カツノリの招聘はまさにその一環。藤原オーナーは来季以降も、ドラフト中心の育成を重視したい。後任監督には、矢野路線を継承できる人材を求めている。それで言うと、ノムさんは阪神で地道に選手を育成し、時に再生させたことで、03年優勝の礎をつくった。矢野しかり、新庄剛志(現日本ハム監督)しかり。入団1年目に盗塁王と新人王を獲得した赤星憲広や、4番を託された桧山進次郎も野村時代に才能が開花した。この『野村イズム』が、今の阪神が求める指針に近いことは間違いない」(前出のOB)
そこで平田二軍監督である。同監督は明大出身で、野村監督の後に就任した星野仙一監督(02~03年)の後輩。星野監督の専属広報を務めるなど「星野派」としてのイメージが強いが、一方で、野村氏から薫陶を受けた人物でもある。
平田二軍監督は野村監督時代の3年間、一軍でコーチを務めた。野村氏の一周忌となった昨年2月には報道陣に対し、「(二軍キャンプ地の安芸でも)半旗を掲げさせてもらった。今でも『野村ノート』はミーティングの時にいっぱい使わせてもらっている」と明かした上で、滔々とこう語った。
「キャンプに入るにあたり、(選手に)『考え方が変われば行動が変わる、行動を一つ一つ、自分の野球人生にプラスになる行動にしよう』という話をした。『行動が変われば何が変わる?』と(若手の)遠藤に質問したら、『習慣が変わります』と。遠藤も野村さんの本を読んでいる。選手・野村克也をもっと知って欲しい。すごい選手だし、すごい監督さんだった。本も何冊も読んだけど、その下で3年間勉強させてもらったということは野球人生において、非常に生きている。人は成長し進化する。野村さんは野球のことだけじゃないねん。挨拶とは相手に迫る、心を開くという。そういう社会人、野球人の原理原則を説くわけ。ミーティングでは野球のことも言われるけど、まずはそこから入られるから。そういうところではすごく勉強させていただいて、今に至っている」