ヤクルト村上は昨季から来オフまでほぼ無休 心技体“メジャー仕様”へ侍J強化試合が試金石
過酷な長距離移動 ゴジラ松井は目覚まし時計を3個も
移動も大変だ。例えば大谷は今年の5月5日、東海岸のボストンでのレッドソックス戦に投手兼指名打者として出場した後、約4000キロ離れた西海岸の本拠地・アナハイムに移動。翌6日のナショナルズ戦でDHとしてフル出場した。4000キロと言えば、東京-大阪間(約400キロ)を5往復するロングディスタンスである。
「時差も厄介。西海岸は東海岸よりも3時間遅れている。西から東へ移動すると、ただでさえ距離がある上に、同じ時刻の試合開始時間が3時間早まるので時差ボケになるし、心身ともにクタクタです」(元メジャーリーガー)
かつて、ヤンキースなどでプレーした松井秀喜はシーズン中、極度の疲労により、目覚まし時計を3つほどセットしても起きられなかったことがあるという。
「メジャーでは本塁打数は減るでしょうけど、今季は千賀(ソフトバンク)、青柳(阪神)、大勢、菅野(ともに巨人)ら一線級の投手から打っていることに価値がある。球種を読み、逆らわずに逆方向に大きな打球を飛ばす打撃技術はもちろん、今季含めて3年連続で4割を超える出塁率の高さにも目を見張るものがある。今季最終打席で56号を放った精神力、運の強さも持ち合わせています。三塁手の中で12球団ワーストの15失策と守備の課題は気になりますが、これに心技体のタフさが加われば、メジャーの評価はさらに上がります」(友成那智氏)
この日は、メジャーの公式ホームページが村上の56号を称える記事を発表。海の向こうでも注目が高まっている。11月の強化試合は、将来の大目標に向けた大きな試金石となりそうだ。