大阪桐蔭・前田や専大松戸・平野が…ドラフト候補投手の球速が落ちて変化球頼みのナゼ
ネット裏から春のセンバツを見ていて、気になったことがある。
ドラフト上位候補と評価していた投手たちが、軒並みピリッとしないからだ。
例えば、大阪桐蔭の左腕・前田悠伍。昨年からエースとして150キロ近い速球を、右打者の内角にビシビシ投げ込んでいた。右打者のふところに食い込む球威あるストレートは大きな武器。ドラフト1位は間違いないと思ったほどだ。
ところが、今回は130キロ中盤のストレートがほとんど。スピード自体がないうえに、右打者の内角に食い込むような球もほとんどない。初戦では外角に逃げるチェンジアップなどで14三振を奪ったものの、敦賀気比打線にストレートを狙い打たれていた。
スピードがなかったといえば、専大松戸(千葉)の右腕・平野大地もしかり。昨年は150キロ台の速球を投げていたが、今回は速球の大半が130キロ台。序盤はカーブやスライダーなどの変化球が中心だった。
聞けば、平野は球速より、球のキレや制球を重視するようになったという。高校野球は勝ってナンボ。前田もそうだが、変化球を多投しているのも、結果を求められているからだろう。