大阪桐蔭・前田や専大松戸・平野が…ドラフト候補投手の球速が落ちて変化球頼みのナゼ
世界一になったWBCではメジャーリーガーのダルビッシュが、若手投手に盛んにスライダーの握りや投げ方をアドバイスしていた。それが連日、メディアで大々的に報じられたもんだから、前田も平野も勝つためにはやっぱり変化球が重要と認識したのだろうか?
「さすがに、それはないだろうが、ただ……」と、部長が苦笑しながらこう続ける。
「投手が変化球にこだわり過ぎると、速球のスピードが落ちるケースは多い。確かに変化球もキレも制球も大切だが、プロを含めて上を目指すなら、まず、ストレートを磨くのが先決だろう。勝つためとはいえ、前田のように球速が落ちて、なおかつ右打者の内角へのストレートまで影を潜めては本末転倒。だからといって、素材はいいのだから見限ることはできない。夏までに変わってくるか、このままか、追い掛ける必要があるな」
今回、ネット裏のスカウトの席は大まかに分けて2カ所。これまでは選手をさまざまな角度から見ることを口実にスカウトのいない場所でひと眠りしていたが、今回はそれができない。周りはスカウトしかいないし、たばこでも吸いに行こうものなら、「またですか?」なんて嫌みを言われる。ホント、たまらないね。