猛虎軍団「アレ」に“見えない敵”が…阪神・岡田監督の雨の日の過ごし方は?

公開日: 更新日:

 開幕から順調に走る猛虎軍団に思わぬ危機が襲いかかっている。22日現在、40試合を消化して雨天中止が早くも5度。岡田彰布監督(65)が勘所とにらむ9月戦線が超過密スケジュールとなり、18年ぶりの「アレ」に支障をきたしかねないのだ。敵は天にあり? どうする岡田監督。

  ◇  ◇  ◇

 岡田阪神が、場合によっては10連戦級の日程を何度もこなすピンチに直面している。すでに予備日2つが埋まり、未発表が3試合。これから梅雨を迎え、台風シーズンも到来する。

 セ・リーグはホームの甲子園をはじめ、屋外球場が4つ。今週も神宮でヤクルト、甲子園で巨人との6連戦となるだけに、岡田監督の不安は尽きない。

「9月の戦いはセオリーも何も関係ない。先を見据えた起用も不要。とにかく目の前の試合に勝つ。どんな形でも勝てばいい。過程より結果がすべて。それが9月なんよ」

「アレ」を勝ち取るための岡田監督の持論だ。そんな勝負どころの時期に休養日がほとんどないとなれば……。岡田監督は「あ~あ、もう。何かのう」と雨天中止をボヤくしかないが、笑いごとで済まされないことだけは確かだ。

 だが、その一方で選手たちは意外にも試合中止を歓迎したりする。岡田監督が現役時代の虎ナインもそうだった。球場に着くと、間断なく降る雨。すると室内での練習中から「どや。予報は」「悪い。無理やろな」「中止決定は時間の問題か」といった会話が、あちこちから聞かれたもの。そして正式に雨天中止が発表されると、してやったりの声と笑顔が咲く。

 といっても中止になった試合が消えるわけでもなく、いずれ消化しなければならない。好きなはずの野球で生活するプロ選手が、なぜ中止を喜ぶのか。当時の岡田監督の説明が印象深い。

「高校、大学の時も雨は喜んだもんよ。試合もできないし、練習も軽くなるからな。なんかホッとするというか。野球が好きというのとは別物。まあ、経験したもんじゃないと分からんだろうな」

 試合を控えた独特の緊張感から解放され、さあ、これからどう過ごそうかと考えると楽しくなるのだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…