全日本大学野球選手権で注目 ドラフト上位候補4人の「武器と泣きどころ」
上田希由翔(明大/内野手・右投げ左打ち)
「長打を打てる上に、足も速い。3年秋に一塁から三塁へ移り、外野、二塁も守れる好選手です」
明大の主将兼4番についてこう言うのは、ヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスク。内外野を守れる左の長距離砲。近大時代の佐藤輝明(阪神)を彷彿とさせる素材だ。
7日の日体大との初戦では、豪快な3ランを神宮の右翼席に叩き込んだ。
183センチ、93キロ。愛産大三河高時代は通算46本塁打をマークし、2年夏に甲子園出場経験がある。明大では1年秋から4番を任され、4年春終了時で70試合に出場し、通算82安打、打率.313、9本塁打、10盗塁。「ただ、課題もあります」と、パ・リーグのスカウトが言う。
「プロで中軸を担えるかどうかといえば、まだ決め手に欠けるのが正直なところ。リーグ戦では打率も残しているし、長打力が武器とはいえ、大学時代の佐藤輝のように、打った瞬間、これぞ長距離砲と言えるような本塁打を含め、必ずしも長打をバカスカ打っているわけではない。調子の波もある。現時点では1年、2年とファームで下積みをしてどうなるか、というところ。大学選手権の大舞台から秋のリーグ戦を経て、もう一皮むけて欲しいですね」