“外れ外れ外れ”ロッテ1位 明大・上田希由翔の「意外な評価」 残り物に福の可能性アリアリ
その瞬間、思わず苦笑いを浮かべたのはロッテの吉井理人監督だ。
外れ1位が競合した草加からクジを引いたものの、外れ外れ1位の細野まで外してのクジ引き2連敗に、表情が晴れるはずもなかった。3連敗後のロッテが1位指名したのは明大の上田希由翔だった。
1位指名の3連敗は10年のオリックス、13年の日本ハム、17年のソフトバンク以来、ドラフト史上4度目。
当時のオリックス1位は後藤駿太(現中日)、日本ハムは渡辺諒(現阪神)、ソフトバンクは吉住晴斗(21年に退団)と、いずれもバリバリの主力とまではいっていないが、「上田は面白い。ウチでは大学生ナンバーワン野手の評価、1位枠の12人に入れてましたから」と、セ・リーグのスカウトがこう続ける。
「183センチ、96キロの右投げ左打ち。大型内野手ながら肩と足も合格点。プロでも三塁は十分、守れます。明大では1年秋から4番を打っていて、中距離ヒッター。何より球の見極めが良く、ボール球に手を出さない。スイングスピードがいまひとつなので、プロで筋トレに力を入れれば、2年後くらいには中軸を打てるのではないか。日本代表でもリーダーシップを発揮していたように、性格も良く、人が見ていないところでも努力するタイプ。右足の肉離れを隠してリーグ優勝のかかった試合に出場したようにガッツもある」
1位指名確定後の吉井監督は「よく外れました……」と切り出すと、上田に関して「バットに当てるのがうまいと聞いています。マリーンズの顔になってほしい」と話した。
残り物に福……という可能性も十分ありそうだ。