「今年は優勝したいよね」→「なんで勝てないんだろう」が当時のロッテの体質だった
「まず、開幕当初は『今年は優勝したいよね』と言い合う。しかし、途中で負けが込み始めると『なんで勝てないんだろう』と首をひねり始める。それでも、危機感を持つ選手や、敗因を分析して立て直そうという人が、このチームには少ないんだ」
それが当時のロッテの気質というか、私も含めて、選手が負けることに慣れてしまっていた。だから、03年オフにボビー・バレンタイン監督の復帰が決まった時の歓迎ムードは、凄まじいものがあった。
そもそも95年にロッテを2位に導きながら、ウマが合わなかった広岡達朗GMによって、わずか1年で解任されてしまった。
■「ライバルは東京ディズニーランド」
ロッテはその後、低迷。対照的にボビーはメッツの監督となり、ワールドシリーズに進出する大監督になっていた。そんなカリスマが復帰するのだからファンは大喜び。95年を知る私や小宮山悟さん、堀幸一も喜んだ。
そして、復帰2年目の05年に日本一を達成するのは、この連載で述べた通り。この時、ボビーは名言を残していた。