ソフトバンク滑り出し上々も…「有原休養」で見えた“夏の鬼門”への備え
開幕から上々の滑り出しである。
ソフトバンクは5日の楽天戦に6-1で勝利し、単独首位に躍り出た。7試合で5勝2敗と順調に勝ち星を積み上げている。
この勢いで勝ち進み、2020年以来、4年ぶりのV奪還――したいのはやまやまだろうが、ソフトバンクとしてはあまり調子に乗り過ぎるわけにもいかない。
オリックスに3連覇を許した昨季も4月と6月に首位に立ったが、夏場を境に失速した。先発陣は有原と和田以外は壊滅状態で、主力野手も35歳の柳田をはじめ、30歳オーバーの選手がヘロヘロ。助っ人もまるで活躍できず、テコ入れとして一度はクビにしたデスパイネを再獲得するも、打率1割以下とむしろ足を引っ張った。
それらの反省もあるのだろう。小久保監督はこの日の先発マウンドに、開幕投手の有原ではなく、石川を送った。有原は開幕戦の翌日に登録抹消となり、倉野投手コーチは「ケガではない。当初の予定通りに間隔を空けるだけ」と話していた。
「4月のソフトバンクは週5試合が3週間ある。確かに日程に余裕はあるが、それはロッテ、西武、日本ハムも同じ。にもかかわらず、この日、開幕投手が先発しなかったのはソフトバンクだけです。有原を休ませれば、その分、他のローテ候補を試せる。昨季の反省を踏まえて、先発はひとりでも多くいるに越したことはない。有原にしても昨季の開幕出遅れを挽回したいだろうが、のっけから無理をされても困りますからね」(球団OB)