朗希の“歯車”は「開幕前からズレていた説」急浮上…メジャー挑戦どころじゃない深刻事態
■脆弱以前の問題
佐々木は昨年まで、年間を通じて一度もローテーションを守った経験がない。昨オフは強硬にメジャー挑戦を主張した経緯があるだけに、プロ5年目の今年こそフル回転するかと思ったら、すでに2度も戦列を離れている。
吉井監督は佐々木の復帰に関して、「トレーナーと朗希がどう感じているかによる。そこは〝いけるぞ〟というのを待ってから行きたい」と話している。つまり佐々木の方から「行けます」といってくるのを待っている状態だ。
佐々木のポテンシャルはハンパじゃない。速球とフォークの質はメジャーリーガーの中でもトップクラス。投手としての資質は、あのダルビッシュ(37=パドレス)や大谷翔平(30=ドジャース)をしのぐといわれている。しかし、それも、本来の力を発揮することが大前提。あくまでも速球の平均球速が「160キロ」を出せる状態だからこその評価なのだ。
中6日のローテーションを守れない投手が、中4日や中5日で先発するメジャーで投げられるのかという疑問は、登板間隔を含めた起用法などで対処できる。つまり脆弱な部分は解決するかもしれないが、それ以前に本来のピッチングをしたくてもできないことは大問題。仮にフォームのメカニックそのものがおかしくなっているようなら、メジャー挑戦どころの話ではなくなってしまう。佐々木の今後が心配だ。