Jリーグ新人年俸倍増も...人材流出防止《効果は期待薄》の根本理由とは?
もっとも、新人の年俸倍増に「どれほどの効果があるのか?」という声はサッカー界に多い。
「たとえばオランダの場合、EU圏外の外国人選手の最低年俸は<20歳以上は5000万円・20歳未満は2500万円>となっている。日本人選手が15人プレーしているベルギーは<EU圏外の外国人の最低年俸1100万円>と倍増になるJリーグと同レベルだが、日本人選手に対する評価が高いベルギーでは、高卒や大学中退、大卒ルーキーでも2000万円超のサラリーが期待できる」
年俸の魅力もさることながら、新人選手には欧州各国リーグでプレーする大きなメリットもある。「日本代表の森保監督へのアピールです」と前出関係者。
「森保監督には<同程度の実力の選手が欧州とJにいたら欧州でプレーしている選手を選ぶ>という傾向があり、これも高卒や大卒選手の欧州志向を後押ししている」
欧州5大リーグに次いでレベルが高いとされるポルトガルの外国人最低年俸は270万円。Jリーグ以下なので金銭的なウマ味はない。が、下位クラブの所属でも国内ビッグ3と呼ばれるスポルティング、ポルト、ベンフィカとの試合で活躍すれば、欧州強豪クラブのスカウトの目に留まる可能性も出てくる。