ドジャース佐々木朗希が抱える「危ない数字」…直球苦戦、スライダーはC判定、頼みは無回転スプリット

公開日: 更新日:

明かな質の低下

「日米のボールの違いを差し引いても、球速や回転数に加えて気になるのは、ボールのノビを示す指標の一つといわれる『縦の変化量』が減っていることです。23年WBC時は44センチあったのが、5日、12日の平均は34センチに留まっている。回転数が落ちていることも合わせると、良い状態と比べて、ボールがやや垂れ気味になっているのです。シュート変化も大きめですから、長打を浴びるリスクはある。実際、渡米前から直球の質の低下を指摘をするスカウトもいた。しかも、スライダーは2000回転に満たない球が多く、米誌『スポーツイラストレーテッド』(電子版)は『C』評価を下しています」

 例えば、この日の開幕戦で今季初勝利を挙げた山本由伸も、直球の回転数に特筆すべきものはない。昨年は2262回転で、MLB平均の2299より少ない。この日も、最高で2338回転、平均すると2200台だが、昨年の縦の変化量の平均はMLB平均と同じ40センチを計測。この日は48センチに達するボールが4球あったように、昨年よりもホップ成分が増えている可能性もある。

 しかも由伸の場合は直球とほぼ同じ球速、回転数ながら鋭く落ちるツーシームなど、他の変化球も豊富で質も高い。

「佐々木は発展途上とはいえ、直球の質を元に戻すまでの間は、スプリットを多投することで乗り越えるしかないという関係者もいます」(同)

 実際、佐々木のスプリットは、多くのメジャー関係者やメディアを驚かせている。平均回転数はわずか518とほぼ無回転。かつてフォークの神様と呼ばれた元中日の杉下茂氏は「ホンモノのフォークは回転しない」と言ったが、まさにホンモノと言えそうだ。

 とはいえ、スプリットを多投すればその分、肩肘の故障リスクが高まる可能性があるだけに、諸刃の剣となりそうだ。

 編成トップのフリードマン編成本部長は先日、米地元放送局の番組で、「正直、もう少し時間がかかると思っていたが、受け取ったレポートの内容は、私の予想を上回っている」と称えていた。果たして、デビュー戦でその期待に応えることができるのか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  2. 2

    清原果耶ついにスランプ脱出なるか? 坂口健太郎と“TBS火10”で再タッグ、「おかえりモネ」以来の共演に期待

  3. 3

    だから桑田真澄さんは伝説的な存在だった。PL学園の野球部員は授業中に寝るはずなのに…

  4. 4

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  5. 5

    「ニュース7」畠山衣美アナに既婚者"略奪不倫"報道…NHKはなぜ不倫スキャンダルが多いのか

  1. 6

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 7

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 8

    ドジャース大谷 今季中の投手復帰は「幻」の気配…ブルペン調整が遅々として進まない本当の理由

  4. 9

    打撃絶不調・坂本勇人を「魚雷バット」が救う? 恩師の巨人元打撃コーチが重症度、治療法を指摘

  5. 10

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した