「精神科のヒミツ」藤本修著

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 うつ病が“心の風邪”と表現されるようになってから、精神科受診に抵抗を感じにくくなってきた。そして、町には精神科や神経科、あるいは心療内科やメンタルヘルス科などさまざまな診療科名を名乗る病院が増えている。

 実は、医師であれば誰でも、麻酔科を除く診療科名を2つ以内に限り何でも標榜することが許されている。例えば、産婦人科や整形外科で診療していた医師が、開業して心療内科や精神科を標榜することも可能なのだ。ここまで露骨でなくても、十二指腸潰瘍や円形脱毛症など身体疾患の治療にまで携わるはずの心療内科を標榜していても、内科的知識が乏しい可能性もあるそうだ。

 他にも、投薬や診断書など精神科に対するさまざまな疑問について、精神科医の著者が答えていく。

(中央公論新社 840円+税)


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