「インデックス」誉田哲也著

公開日: 更新日:

 女性刑事・姫川玲子が活躍するシリーズの最新短編連作集。表題作「インデックス」は、池袋を震撼させた連続殺人事件を描いた前作の長編「ブルーマーダー」の後日談になっている。

 主犯の木野一政は末期がんに侵されており、取り調べもままならない。木野が殺害を認めているのは14人。他にも20人以上の殺害をほのめかしている。

 玲子は、被害者と思われる行方不明者のリストを渡され厄介な捜査を任される。

 五十音順のインデックスの中から、玲子が独特の勘で、最初に目をつけたのは、ヤクザの親分。侠気のある人物だという。その足跡を追ううちに見えてきたのは、組を背負った男の意外な真実だった。

 ファンなら百も承知だが、玲子は背が高くて美人。強い正義感と男顔負けのタフさで突っ走り、上司をハラハラさせる。花形の警視庁捜査1課で姫川班を率いていたが、池袋署に異動。所轄でも全力投球の仕事ぶりを見せる。中小企業経営者の自殺、クスリと売春がらみの男の不審死、大地主殺人事件などの真相を次々に究明していく。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…