「踊り子と将棋指し」坂上琴著

公開日: 更新日:

 朝、公園で目覚めた「私」の手は、リードで子犬とつながっていた。やがて、前夜に酔ってバーで知り合った聖良の家に転がり込んだと、彼女からの電話で分かる。犬は彼女のペットだった。我慢できずコンビニで買ったビールをあおるが、気分が悪くなってしまう。胃薬だと思って飲んだポケットの薬は抗酒剤だったようだ。

 聖良によると私は彼女の死んだ恋人と同じアルコール依存症のようだ。帰りたくてもどこに帰っていいかわからない。聖良は依存症でインポの私を部屋においてくれる。ストリッパーの聖良に、マネジャーとして同行した私は、大阪で将棋の腕を見込まれ、真剣師と勝負することに。

 著者のアルコール依存症体験をもとに描かれた第10回小説現代長編新人賞受賞作。(講談社 1300円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  2. 2

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  5. 5

    パワハラ告発されたJ1町田は黒田剛監督もクラブも四方八方敵だらけ…新たな「告発」待ったなしか?

  1. 6

    矢沢永吉「大切なお知らせ」は引退か新たな挑戦か…浮上するミック・ジャガーとの“点と線” 

  2. 7

    中日井上監督を悩ます「25歳の代打屋」ブライト健太の起用法…「スタメンでは使いにくい」の指摘も

  3. 8

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 9

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  5. 10

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは