「アフリカから、あなたに伝えたいこと」島岡由美子著
1982年の夏、北海道利尻島のユースホステルで著者が出会った島岡強は、背中に「革命児 強」と刺しゅうの入ったジージャンを着ていた。いつも「俺は革命に命をかける」と言っていた。南アフリカのアパルトヘイトに反対する島岡は、翌年、19歳で南アフリカに入る。著者は幼稚園教諭になったが、87年、退職して島岡と入籍、アフリカに渡った。
土着して第1次産業を始めることを計画した島岡は、ザンジバルで木造漁船カクメイジ号を造り、漁業会社を始めることに。だが、ザンジバルは教育水準が低く、メンバーも小学校中退者ばかり。卵10個の値段の計算もできない。タンザニアで人々の自立のために奮闘する「革命児」夫妻のドキュメント。
(かもがわ出版 1800円+税)