「うちのネコ、ボクの目玉を食べちゃうの?」ケイトリン・ドーティ著 十倉実佳子訳

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「宇宙で宇宙飛行士が死んだらどうなる?」「死体が勝手に立ち上がったりしゃべったりすることはある?」など、子どもたちは死についてさまざまな疑問を持っている。こうした34の疑問に対し、葬儀屋である著者が専門知識を駆使してユーモアたっぷりに回答しているのがこの本だ。

 例えば「死ぬ直前にポップコーンのタネを1袋分のみ込んだら火葬したときにどうなる?」という質問に対して著者は、ポップコーンがポンポンとはじけて死体からあふれ出すだろうという質問者の期待は裏切られると回答。

 なぜなら①そもそも死の床にある人は内臓も弱っているから固形物であるポップコーンのタネ1袋分ものみ込めない②なんとかのみ込んでポップコーンがはじけても火葬炉は分厚い耐火れんがで覆われており外に音は聞こえない③そもそもポップコーンがはじけるのに最適な温度は180度だが、火葬時の平均温度は920度なので丸焦げになって跡形もなくなる――からだそう。ちなみにポップコーンではなくペースメーカー付きの死体は爆発を起こすので、火葬前には必ず確認するという豆知識も教えてくれる。

(化学同人 2200円)

【連載】週末に読みたいこの1冊

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