「海神(わだつみ)」染井為人著

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 三陸沖に浮かぶ天ノ島には約3500人が暮らしている。2011年3月、東日本大震災で大きな被害を受け、NPO法人「ウォーターヒューマン」の復興支援を受ける。その代表、遠田政吉は被災者の救助、捜索などで「神様みてえな人」と称賛されたのだが、やがて復興支援金の横領疑惑が発覚する。支援金12億円のうち、4億2000万円が消え、遠田に雇われていた天ノ島復興支援隊の従業員が突然、解雇されたのだ。

 公民館で使途不明金についての釈明会見が行われるが、遠田は証拠がないと開き直る。天ノ島で生まれ育った大手新聞社の記者、菊池一朗は事件の解明に立ち上がる。復興支援金をめぐる詐欺事件を描くミステリー。

(光文社 1980円)

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