<58>桃ちゃんのお嫁さんになります
前夜祭が終わり、講堂は空っぽになった。
桃地と彩子、二人きりだ。
彩子がロビーの出入口から空に手をかざす。
「雨。やんだね」
三日月と北極星が見えた。絵本から飛び出したような夜空だった。
彩子にねだられ、二人で教舎の屋上へ向かった。桃地は捻…
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